ご挨拶

MESSAGE

50年の歩みを称えて

代表取締役社長 福島嘉章

1971(昭和46)年、コンピュータがまだ身近な存在ではなかった時代に、ランドコンピュータは誕生しました。以来、ソフトウェア開発の技術者集団として50年という長い歴史を刻み、今日を迎えることができましたのは、ひとえにお客様のご支援ならびに協力会社のみなさま、諸先輩方、社員のみなさまの志と努力の積み重ねの賜であり、心より感謝申し上げます。
日本コンピュータ学院研究所として発足した当社がランドコンピュータに名を改め、業容を拡大しながら創業50周年を目前に株式上場を果たしたのは、私どもにとって会社の成長を実感させる大きな節目となりました。同時に、ITがさまざまな領域にかかわる産業であることから、業務を通じて社会に貢献する意識を常にもち、研鑽を重ねていかなければならないことを、社員一同が再認識する機会にもなりました。
株式上場に際してはIT市場の長期発展や、産業界の設備投資の拡大という追い風がありました。また、近年のコロナ禍を機に、業務のIT化を推進される企業様も増加しており、その要望をくみとり、IT技術による新たな提案をすることが私どもに期待されております。
それはこれまでIT化の主軸であった業務効率化に代表される「守り」の対応に留まらず、行動様式の変容を見越した営業ツールのご提案や、ビッグデータに基づいた新しい価値の創造といった「攻め」の領域にまで広がっています。
そのようなデジタル社会のパラダイムシフトに直面し、私どもも新たな社会の需要に対応していくことが求められています。そのため当社では、人材への投資を惜しまず、社員一人ひとりのスキルアップを強力に支援することで技術力の底上げを図り、時代に即した企業へと脱皮することを目指しています。 また、社員のみなさまにお伝えしておきたいのは、本書で語られている、当社によるチャレンジの歴史に、今こそ目を向けてほしいということです。50年の間には浮き沈みがあり、経営環境が厳しい時代もありましたが、それを乗り越える原動力となったのは、新たな事業の創出であり、また、新事業を立ち上げ、果敢に遂行していった社員一人ひとりの気概にほかなりません。
私どものようなIT企業は本質的に個人の集合体であり、会社はそのマザーシップとして、個人が輝ける仕組みであるべきだというのが私の考えです。事業の主役は社員のみなさま一人ひとりですから、自分の強みを活かして自分らしく仕事をしていただきたいですし、自らの目標に向かって周囲を巻き込みながら成長していける社員になってほしいのです。
創業50周年は喜ばしい出来事であると同時に、会社にとってゴールではなく、あくまで通過点のひとつにすぎません。現状に満足せず、未来に続く新しい道を切りひらくために、いま自らは何をすべきか。50周年はそれを考える機会であるととらえ、考え抜いて出した答えを指針としながら、今後も果敢なチャレンジを続けていってほしいと思います。
私も社長として先輩諸氏によるチャレンジの歴史を大切にしながら、次の50年に向けてランドコンピュータを成長させていくために、全力を尽くしてまいります。

2023年 3月吉日

代表取締役社長 福島嘉章